About

カフェや美容室、レンタルスペースが
入った小さなまちの複合施設

くるみアパートメント1

大きな岩手県の中でも一際小さなまち矢巾。
ここ数年は、大学病院の移転、インターチェンジの開通、大規模宅地開発、
それに伴い商業施設も増え、行き交う人も増えつつあります。

そんな矢巾で45年もの間営業してきたまちの電器屋さん「わたみ電気」が、2018年夏、長く愛された駅前での営業を終了しました。まちを長きにわたり照らしてきた電器屋さん。
そんな、みんなに愛されてきた建物をリノベーションし、 まちを照らしてきた灯りを受け継いでいきたい。それが「kurumi apartment」です。

テナントとして、まちを一緒に明るく照らす仲間は、食・美容・住まいのエキスパートたち。
カフェや住宅会社、美容室にエステサロン、そして1階にはまちを楽しむ誰もが使えるようにキッチン付きのレンタルスペース「kurumi commons」を設けました。

「kurumi apartment」という名前には2つの思いが込められています。
当時築45年の建物の壁・床・天井を断熱改修することで、快適に使えるように「暖かくくるむ」。人が集まりつながるとまちは面白くなる「まちぐるみ」で楽しもう。
そんな意味を込めての「kurumi apartment」。
ロゴのリスは、kurumiにちなんでくるみを世界一上品に食べるという動物。
kurumi apartmentの広報担当。

人をつなぎ、暮らしを育む。
矢巾のあたらしい拠点へ。

Since 2018.11.23

わたみ電気2
わたみ電気3

History

わたみ電気

わたみ電気1

矢幅駅前で45年間営んできたまちの電器屋さん「わたみ電気」。ご夫婦でお客様に寄り添うその接客は、お店を終える間際まで続いていました。

「僕の暮らす家庭の家電はすべてわたみ電器さんから買ったんだ」
「何かあれば、すぐに直しに来てくれたんだよ」
「まちの自転車屋で初めての自転車を買うように、初めて揃える家電はいつもここだった」

矢巾町で育った方々からよくこんなお話を聞きました。
わたみ電気さんに来るといつも誰かがお店に来ていて、ご夫婦と楽しそうに話している。

そんな姿を見ていると思うのです。まちを明るく照らすだけの電器屋さんではなくて、心を温かくする電器屋さんだったんだなと。

kurumi apartmentは、ここでの建物の歴史も受け継いでいきたい。わたみ電気さんのような、まちを温かく照らす場所となるように。

わたみ電気2
わたみ電気3

Architecture

断熱改修

断熱改修1

くるみアパートメントの「くるみ」にはたくさんの想いと意味を込めています。
そのひとつに、断熱材でくるむ、という意味があります。
灯油やガスや電気をガンガン使えば、暑さ寒さをしのげるのかもしれませんが、
内部空間の温度をできるだけ外気温に影響されずに保つように断熱をすれば、
灯油やガスや電気をちょっとだけ使えばいいようになります。
要はこれが省エネです。

例えば1階の断熱の仕様は、熱を逃さないように、以下のように改修しています。
■天井:高性能グラスウールK24t=300mm
■外壁:高性能グラスウールK16t=200mm
■床下:押出法ポリスチレンフォームt=75mm
■窓:樹脂サッシアルゴンガス入りLow-Eトリプルガラス U値=0.90w/㎡k
■ドア:断熱ドア U値=1.31w/㎡k
■換気:第一種熱交換型換気装置

このことで、外皮性能(近似値)は、住宅の基準に照らして考えてみると以下のようになり、
■地域区分3/断熱等性能等級:6級 Ua値=0.28w/㎡k以下よりもよい性能になっています。

断熱改修前
Ua値=1.339w/㎡k
断熱改修後
Ua値=0.261w/㎡k

単純に外皮の性能の影響のみの理論値を計算すると、
暖房にかかるエネルギー負荷、年間暖房負荷(20℃)は、改修前後で、

断熱改修前
362.67kWh/㎡年
断熱改修後
62.39kWh/㎡年

月平均の電気代(暖房費)で試しに換算してみると、結構お得になります。

断熱改修前
¥36,965
断熱改修後
¥5,849

聞いたことのない数値や名称が出てきたかもしれませんが、単純に、気候のきびしい岩手であたたかく快適に過ごすための工夫を、あれやこれや、みんなで考えています。

断熱改修2
断熱改修3